寺田克也半袖店レーベル開店記念 寺田克也インタビュー
2010年11月18日
はい! TEE PARTYです。
いささか唐突ではありますが、この度「特集」というか「記事」のようなものを始めさせていただくことになりました。
我々はサイトをご覧になってわかる通りのオンデマンドTシャツ通販ショップでございますが、運営メンバーには編集者やデザイナーが必要以上に混じっております。
また、そもそもこのショップを作る動機のひとつとして「記事が作りたい」というのもあったのでした(ショップ立ち上げでおたおたして忘れかけておりました)。日に日に弱りゆく雑誌を横目で見ながら、時にはTシャツとあまり関係のない記事なども作っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
さて、第一回目は、新レーベル「寺田克也半袖店」をオープンされるイラストレーターの寺田克也さんをお招きして、お話をうかがってみたいと思います。寺田さんと言えば、滅法絵のうまいイラストレーターで、海外にも熱心なファンがいますね。海外発送を行っていないTEE PARTYのぴったりの人選でしょう!
いささか唐突ではありますが、この度「特集」というか「記事」のようなものを始めさせていただくことになりました。
我々はサイトをご覧になってわかる通りのオンデマンドTシャツ通販ショップでございますが、運営メンバーには編集者やデザイナーが必要以上に混じっております。
また、そもそもこのショップを作る動機のひとつとして「記事が作りたい」というのもあったのでした(ショップ立ち上げでおたおたして忘れかけておりました)。日に日に弱りゆく雑誌を横目で見ながら、時にはTシャツとあまり関係のない記事なども作っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
さて、第一回目は、新レーベル「寺田克也半袖店」をオープンされるイラストレーターの寺田克也さんをお招きして、お話をうかがってみたいと思います。寺田さんと言えば、滅法絵のうまいイラストレーターで、海外にも熱心なファンがいますね。海外発送を行っていないTEE PARTYのぴったりの人選でしょう!
- TEE PARTY(以下TP)
- Hi Katsuya!
- 寺田克也(以下寺田)
- うわ!英語ですか。もうね、聞き飽きてんですよ、こっちは。
- TP
- これ実はスカイプでインタビューしてるわけですが、寺田さんいまたまたまアメリカなんですよね。
- 寺田
- そうなんですよ。すぐ帰りますけどね。こっちでも仕事してます。
- TP
- 電話がかかってこないで仕事はかどりそうですね。
- 寺田
- 普通に電話かかってきますよ、アメリカにいるって知らずに。そのまま日本にいる雰囲気で返事してますけど。
- TP
- 言わずに?
- 寺田
- そうです。がははは。で、これもうインタビューなんですか?
- TP
- はいそうです。オープンする前から声かけさせていただいておりましたが、ついにレーベルをオープンしていただけるってことで。
- 寺田
- 冬なんでね。
- TP
- Tシャツの季節ですね。
- 寺田
- 冬だから、テーマは「半袖」ですかね。ていうかTEE PARTYは長袖やらないんですか?
- TP
- 長袖だとTの文字の横棒が長すぎると思うんですよ。
- 寺田
- ああ、なるほど。じゃあ店の名前は「半袖店」にします。
- TP
- ありがとうございます。ところで寺田さんは、これまでもかなりたくさんTシャツって作ってこられたでしょう?
- 寺田
- そうですか?
- TP
- 作ってるじゃないですか!アパレルメーカーからも立派なTシャツとか出してるじゃないですか。
- 寺田
- ああ、そうですね。プライベートにせよ、仕事にせよ作った作ってた。毎年自分でも作ってたし。
- TP
- そういうものたちと比較して、どうなんですかTEE PARTYは。アパレルの方がデザインの自由度は高いんじゃないですか。
- 寺田
- 自由……なにをもって自由というかですけど、もちろん加工とかはできること増えますけど、一点一点に対する意味は重くなるでしょう?
- TP
- ああ「製品」としての責任感のような。
- 寺田
- そこですね。ひるがえってTEE PARTYは異常に気楽じゃないですか。で、オレは、Tシャツってそういうもんでもいいと思っているので、そこはいいなあと思いましたね。
- TP
- そもそもは下着に絵とか字が書いてあるだけみたいなものですからね。
- 寺田
- オレなんか朝着てるやつ、一日着てて、そのまま寝て、翌日もそのままだったりしますからね。寝ジワもそのままに。
- TP
- パジャマも兼ねて。
- 寺田
- 冬場なんか3、4日いく時ありますね。
- TP
- いきますか。
- 寺田
- 体臭がうすいんで助かってます。夏場は1日2回は替えますけどね。
- TP
- アパレルのだと、そうはいかない雰囲気で。
- 寺田
- しっかり着よう、みたいになりますね。手洗いしよう、とか。
- TP
- ああ。
- 寺田
- 陰干しとか。
- TP
- 日陰で。
- 寺田
- 釜揚げとか。
- TP
- コシのある。
- 寺田
- ハラ減りますね*。
- TP
- いや、確かにTEE PARTYのTシャツは陰干しが似合わないかもしれませんね。太陽が照りつけるなかで干す感じでしょうか。
- 寺田
- 冬はオイルヒーターの上で乾燥させるので、しましまのシワになります。
- TP
- パネルに直接置かないでください。
- 寺田
- まあそんならラクチンな感じです。
*寺田さんはハラが減るだけの連載持ってます。(http://dailyvitamin.jp/2009/07/111/)
そして、ハラが減るだけのTEEシャツも!(https://teeparty.jp/pid/1407)
- TP
- 今回の絵柄は、どういうセレクトなんでしょう?
- 寺田
- バラエティを意識してみました。
- TP
- ほう。
- 寺田
- いわゆるパブリックイメージのオレがいるとしてね、えーと、SFとかアニメとかマンガとか。そっちですよね? で、それも用意しつつラクガキのわたしもいて、それも出しつつ、だけどTシャツって具体的な柄を入れると意味が出過ぎちゃうところもあって、なのでテキスタイルとしての意味ない図像というのも、置いておきたかったんですよ。半袖だし。
- TP
- Tシャツいっぱい作ってきた人の意見ですねえ。半袖関係ないですけども。
- 寺田
- オレの名前とは関係ないような絵もあった方がいいんじゃないかと。半袖だし。
- TP
- 寺田ファンだけのためのものじゃなくて、単にTシャツ欲しい人にも届くようにってことですね。半袖関係ないですが。
- 寺田
- そうですね。オレのこと知らない人も買ってくれるといいなあ、みたいな。そこらへんを意識して総花的にね。ていうか総花的って使い方あってる? ちょっと使ってみたかっただけなんだけど。まあ、そんな感じのTシャツですよ。秋の装いです。
- TP
- みのりの秋ですね。略して寺田農。
- 寺田
- それ別の人。
- TP
- ところでマジメな話、これから冬なわけですが、我々Tシャツ屋はどうしていったらいいんですかね。
- 寺田
- 半袖シーズンですよね。あったかい部屋の中は。
- TP
- Teamプラス6%って感じで暖房入れてもらえるとありがたいです。温暖化も加速するみたいですし。
- 寺田
- あの?、イギリスとか、アメリカとかに行くとですね、白人のひとで、息が白いのに半袖の人がいるんですよね。
- TP
- Tシャツにダウンジャケットみたいな人多いですよね。ああいう人が増えてくれると冬でもTシャツ需要が絶えないんでしょうか。
- 寺田
- わかりませんけど、実はオレもはじめてダウンジャケット買った時に、あまりの暖かさに感動してTシャツにダウンみたいな格好してた時ありますよ。
- TP
- 非国民ですね。
- 寺田
- そのダウン10年着てたんですけど、下がTシャツだけだと年々寒くなっていくんですよ。で、オレも寒がりになったなあと思ってたら、ダウンが抜けてただけでした。いつの間にかペラペラ。
- TP
- 英語が?
- 寺田
- そっちじゃなくて。
- TP
- Tシャツにダウンを羽織ってたつもりが、実はビニールを羽織ってただけだったと……
- 寺田
- TEE PARTYらしい話ですかこれ?
- TP
- SMスナイパーっぽいですかね……。
- 寺田
- うそー!?
- TP
- ビニールを着てるところが……。
- 寺田
- まあ、しかし海外から買えるといいですね。
- TP
- そうなんですよね。送料とか考えるとなかなか難しくて。
- 寺田
- ああ。
- TP
- 買ってもらうだけで送らなくていいっていうのなら僕らもハッピーなんですが。
- 寺田
- 海外拠点の工場があればいいんですかね?
- TP
- それが理想ですね。でも送料かかってもいいって声もあるんで、そう遠くない将来に対応できると思います。海外の寺田ファンに買っていただきたいです。
- 寺田
- 宣伝しときます。
- TP
- ところで最後に、この記事を読んでる人になんかこう伝えてくださいよメッセージ的なものを。
- 寺田
- こんばんは、寺田克也です。最近階段の昇り降りがきつくて……そんなあなたにTEE PARTY。で、いいですかね。
- TP
- バッチリです。
- 寺田
- えー? まあ、さっき言ったような感じで気軽さが楽しいので、えーと、ハラ減ってあたま回らないんですよ、えーと、というか言いたいことは別にないんです、いつも。絵がね、絵がすべてでるから。それがプリントされて見に纏えるっていうのがTシャツの面白いところじゃないですか。
- TP
- はい。
- 寺田
- しかもこれからの季節、上になんか羽織ると絵も隠れるのでそれも面白いですね。
- TP
- 面白いですかね。。
- 寺田
- 正直言うと、オレの場合はどうしても作り手目線になっちゃいますが、Tシャツってなんというか、手軽に作れるけど「売ってるもの」そのものじゃないですか。そこが面白いんですよね。
- TP
- 寺田さんは自分の描いたものが印刷物になるってことが今でも嬉しいとおっしゃってますが、その感覚に近いですか?
- 寺田
- そうです、そうです。今でも感動しますねえ、絵じゃなくて印刷に(笑)。売ってるものを「作れるんだ!」と思える瞬間って面白いじゃないですか。本もそうですし、料理もある意味そうだし、絵もそうですね。
- TP
- そういうの当たり前になっちゃって感動するタイミングを失ってるところあるかもしれないですね。プリンターとか安いのに機能がすごいじゃないですか。
- 寺田
- そうそう! Ustreamもそうじゃないですか? 自分で配信できるじゃん! という感動。
- TP
- そうですね。
- 寺田
- テクノロジーがやたら進歩すると、扱いが乱暴にできるじゃないですか。技術が世の中に広がって低コストになって、そうなると扱いが乱暴になるでしょう。ハードディスクが300メガの頃は情報を取捨選択してたけど整理しないと成り立たなかったけど、今は2テラとかだから、整理も何もないですよね。
- TP
- 選ぶ必要がない。
- 寺田
- 乱暴ですよね。んで、ものづくりって乱暴と紙一重なので、デジタルが進んじゃった結果、ものすづくりの乱暴さが顕になってきた感じがあって、そこが面白いです。
- TP
- 乱暴に扱えるようになると、原始的な欲求に忠実になったりしますね。
- 寺田
- そうですね、そしてまたそれが落ち着いて整理されていくんでしょうけどね。なんか襖やぶっているみたいな、そういう面白がり方が生っぽい感じがしますよ。
- TP
- ナマっぽい。
- 寺田
- いまはいろんなものがライブになってますよね。一時期は録画時代だったのに、ライブがもどってきてる。
- TP
- Tシャツも然りなんですね。「階段落ち」Tシャツも早かったですしね(笑)。
- 寺田
- そうそう、その日に思いついたことをライブにTシャツにしていく。そんな感じでちょくちょく乱暴にTシャツ作っていきますよ。
- TP
- 是非よろしくお願いします。
他にも寺田克也TEE 続々。
*寺田克也さんは、他のレーベルからもTシャツを発表されてます。
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